『昭和の銭湯の定番で誰もが想う飲み物と言えば…』

『昭和の銭湯の定番で誰もが想う飲み物と言えば…』

 昭和の銭湯の定番で誰もが想う飲み物と言えば腰に手を当て仁王立ちで飲む牛乳である。昭和生まれで銭湯に行ったことのある誰もが想い浮かべるあの牛乳、そうフルーツ牛乳である。先ごろ小岩井乳業が販売する瓶入りの乳飲料「小岩井フルーツ」が2020年10月31日で終売となるニュースが流れた。また昭和の定番が消えてしまう。

“フルーツ牛乳”をめぐっては、明治の「明治フルーツ」も昨年、すでに撤退していたが、小岩井乳業も、と想うと残念である。コロナ禍であるので行く機会がめっきりなくなってしまったが、年に数回リフレッシュに行っていたスーパー銭湯の脱衣所にある自販機にも当たり前のように設置されていた。確かにそれほど売れているようではなかったかなあ。 スーパー銭湯に一緒に連れて行っていた子供が小さい頃にフルーツ牛乳を買って一緒に仁王立ちで腰に手を当て、飲み方について教えて並んで飲んでいたころが懐かしく想い浮かぶ。小生自身も子供の頃の昭和を振り返ると銭湯で「明治フルーツ」、「明治コーヒー」「パンピーオレンジ」や「パンピーリンゴ」をよく飲んでいた。

 小岩井フルーツは、定番の「牛乳」「コーヒー」の新たなラインアップとして2012年に発売。牛乳販売店向けに販売され、温浴施設などに卸されていた。小岩井牛乳のフルーツ牛乳(左)は、まろやかな風味に、オレンジ、パインアップル、バナナの果汁が5%加わり、爽やかな後味が特徴だった。

 明治フルーツ牛乳(右)は、リンゴ、バレンシアオレンジ、パイナップル、洋ナシ、バナナ、レモンの果汁入りの清涼飲料水。1958(昭和33)年9月に発売され、消費者の間では「フルーツ牛乳」の名で長年親しまれてきた。明治といえば、「明治カール」もそうだけど、子供の時にあんなに大好きだったのに、大人になってからはあまり手に取ることがなくなってきたかつての定番商品が消えていくのは寂しいが、令和の新しい嗜好の新製品が定番商品となることを期待しよう。

 コロナ禍で飲むことができる銭湯も減り、行くことも遠ざかり、なかなか飲む機会が無くなって悲しい限り、今やいろんな飲み物が増え現代の嗜好とのギャップが時代の流れを感じざる得ないと想うのは、昭和生まれの小生だけであろうか…。

以上