2021/08/27
『スポーツでの活用が進むテクノロジーを考える』
オリンピックをテレビで観戦しながらであったが、プレーしているアスリート以外にも多くの人が関わっていることが分かった。監督やコーチ、試合の審判員、ボランティアなど。そしてスポーツに関わっているのは人間だけではない。スポーツの世界には最新のテクノロジーが導入されている。スポーツに導入されているテクノロジーについて考えてみよう。
スポーツにおけるテクノロジーの重要性が高まっている。特にプロ、アマチュアを問わずスポーツの世界では、AI(人工知能)、機械学習、IoT(Internet of Things)が積極的に活用されている。その目的としては、次の4つがあげられる。
- アスリートの技術力強化
- チームのデータ解析
- ライバル選手の対策・戦術を立てる
- 誤審(ミスジャッジ)を予防する
などがあり、特に誤審(ミスジャッジ)については、アスリートや観客まで取り巻く大騒動に発展した過去のスポーツ大会があったことがあげられる。そのため人間の力だけで判断できない部分を補う、審判をサポートするテクノロジーに注目が集まるようになった。
あらゆるスポーツにテクノロジーが導入されつつある。しかし、スポーツはまだ人間の力に依存している部分が大きく、テクノロジーだけで全てを補えるわけではない。アスリートへのアドバイスには監督やコーチの判断が必要になるし、試合すべてを審判できるロボットの開発は、まだまだ先の話である。今後も引き続き研究は必要であるが、AI(人工知能)やロボットがアスリートや試合を支える未来が着実に近づいてきていると感じる。
テクノロジーの進歩によって、これまでのスポーツに対する価値観もガラリと変わるだろし、スポーツとテクノロジーは切り離せないものとなるだろう。東京オリンピックをテレビ観戦して感じたのは、10年前と現在とでは、競技レベルが格段に上がっていることである。あらゆるデータを解析してつくられた練習メニューや道具の存在が大きく影響しているからである。
テクノロジーがスポーツをより高度なレベルまで押し上げ、あらゆる国でスポーツのテクノロジーは進歩し続けており、日本も例外ではない。競技のレベルが上がるほど、勝敗を決めるための審判にもシビアな判定が求められる。ただ、0.1秒、0.1cmの差が勝敗を決める競技を、人間の目だけで判定するのはとても難しい。審判員が正しい判定を下せるようにするために、テクノロジーを使ったアシスト技術も開発されている。
近年の各種スポーツでは最新の科学技術を導入することで、人間ではできないアドバイスや試合の判定を下せるようになってきた。しかし、まだまだ完璧とは言えない。人間の体づくりといった、科学でも解明できていない課題は、今もなお研究が進められている部分である。その部分が解明されて、はじめてテクノロジーが100%正しいアドバイスをアスリートに提供できるようになる。
試合の誤審も少なくなったが、完全になくなったわけではない。今の技術ではAI(人工知能)に審判の全てを任せることはできず、人間の判断に依存しているところがまだ多い。
「テクノロジーの力をスポーツに100%活かせるようになる」という課題解決には、もう少し時間を要するであろう。
スポーツの未来を見据えると、AI(人工知能)やロボットなどのテクノロジーが支えることになる。未来のテクノロジーに期待することは、次のようなものになると推察する。
- AI(人工知能)が独自にアスリートの状態を判断し、アドバイスを提供する
- 100%正しい判定ができるロボットがオリンピック種目の審判をする
- あらゆる選手のプレーを学習したロボットと練習試合をする
このような未来が着実に近づいてきている。
今後も研究が進み、新しいテクノロジーがスポーツに次々と導入されるであろう。
新しいテクノロジーを有効に活用することでアスリート、監督やコーチ、そして観客も、スポーツに関わる人々がまた新しい感覚で、スポーツをするといった未来がやってくることを熱望する。
以上