2019/12/13
今年も残すところ一ヶ月を切ってしまった。私にとっても企業人から自由人へとめまぐるしい変化の一年となった。明るい話題としては、天皇陛下の即位、吉野さんのノーベル賞受賞、スポーツの世界ではラグビーのワールドカップ大会での桜のサムライたちの活躍でベスト8と昨日のように思い浮かぶ。
さらに振り返ると、今年一年も台風による猛威が自然災害での被害を拡大、沖縄首里城火災など悪いニュースも多く印象に残る2019年であった。
先にも挙げたが、神奈川県民で藤沢市に在住の旭化成 吉野彰さんのノーベル化学賞も明るい話題となり、科学技術分野で注目されることとなった。私たちの身の回りのさまざまな電化製品に使われているリチウムイオン電池をつくったことを高く評価されての受賞である。
リチウムイオン電池について述べると、リチウムイオン電池は何度も充電して使える電池である。電池の中で、マイナスイオンが動き、電池につないだ電子機器に電気が流れる。充電の時は逆向きの流れになる。この発明は世の中を大きく変えた。身近なところでは、スマートフォンや音楽プレーヤーなど、小さく高機能な電子機器のほか、小惑星探査機はやぶさ2にも使われている。また太陽光パネルや風力発電の風車でつくった電気を電池にためて使う。太陽光や風力での発電は天気に左右され不便なので、電池に貯めて安定して使えるようにする。
台風など自然災害を発生させている原因として考えられている地球温暖化は石炭や石油を燃やして電気をつくるときに発生するガスが温暖化を助長させていると考えられている。 国際的にも非難を浴びている石油・石炭由来のエネルギーに頼らないためにも太陽光や風力と電池を利用することが、温暖化を止める一つの手段となるかもしれない。
リチウムイオン電池がもたらす未来の社会はどんな姿になるのか。電池を積んだ電気自動車(EV)は人工知能(AI)による自動運転になり、ネットで位置を伝え合いながらスムーズに走る。これで渋滞によるエネルギーの無駄づかいが減る。電池が残り少なくなると、車は自分で街の充電ステーションに行き、充電する。災害などで電気がたりなくなったら、車から電気を取り出して使うなど災害時の緊急電源としても活用できる。
普及させるには技術革新が進み一台当たりの値段が課題か。値段が高くて持てないなら一台の車をみんなで使うカーシェアリングも一案かもしれない。
以上