スポーツ大会の相次ぐ中止!中高3年生はこのまま引退となるのか?

『スポーツ大会の相次ぐ中止!
中高3年生はこのまま引退となるのか?』

窓の外には中学校、少し歩けば小学校がある。自宅マンションの6階の窓から両校のグランドが見える。いつもなら生徒の声が聞こえ、中学校からは野球部の練習や試合が見え、体育館からはバレーボール部の声援が、ときには吹奏楽部の演奏が聞こえ、小学校からはサッカーなどの父母の応援の声が聞こえてくる。しかし、今は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、静かな毎日である。

この時期になると、市大会や県大会そして全国大会とスポーツに青春をかける中高生の練習や試合の声が聞こえてくる頃だが、その目標が失われかねない事態になっている。
県内では、一部の競技で予選を兼ねた県大会の中止が決まっている。県内での予選ができないくらいなのだから、全国大会である全中大会は中止となり、さらにインターハイの開催も中止が決定した。夏の甲子園大会、高校野球も県予選などのことを考えると開催が難しい状況。春の全国選抜大会中止に続き関東大会も中止となっていることから、夏の大会も危ぶまれる。残念だが高校野球だけ特別扱いされることはないだろう。

特にスポーツ競技は選手やスタッフなど集団での長距離移動と宿泊が伴うことから大会の開催のネックになる。さらに感染予防の観点から考えると難しい判断を迫られることになる。中学3年生、高校3年生の多くは本大会とそれに向けた地区予選が部活動の引退を懸けた集大成の舞台となるはず。集大成の試合は最後のチャンスに挑む選手たちにとって大切な大会となるはずだが…。

中高ともに部活動休止は少なくとも5月6日まで続くことになる。練習すらできない状況で仮に6日で緊急事態宣言が解除されたとしても、部活動再開後も一定の練習期間が必要になる。全国規模の大会は難しいだろう。3年生にとっては、受験の準備、就職活動が控えるので、このままだと全国レベルの大会への参加はできないと思うが、それでも何とか地域レベルごとに小規模でも代替大会の開催を考えてもらいたい。中高3年生には3年間の成果を発揮する引退を懸けた集大成の舞台を与えてあげたいものである。

いつものこの時期には、窓越しに野球部の公式戦が観戦できたが、人気のないグラウンドが静かに観えるのみである。感染拡大が早期に終息することを祈るのみである。