『なぜ、日本は国産ワクチンを開発できないのか?』

『なぜ、日本は国産ワクチンを開発できないのか?』

 1月末に「日本でワクチン最大9千万回分生産へ」のニュース報道があった。純国産のワクチンが国内製薬メーカーにおいて開発ができないことが改めて露呈してしまった。 新型コロナウイルスのワクチンについて、英製薬大手のアストラゼネカが最大9千万回分を日本国内で生産する方針だとわかった。今春にも出荷の準備が整う見込みという。ワクチンの供給に限りがあり各国で争奪戦となるなか、多くを国内生産することで安定供給を目指す方針という。

同社は日本政府と1億2千万回分の供給で契約している。関係者によると、このうち3千万回分は3月までに輸入される予定。残りの9千万回分は日本国内での生産を目指すという。ワクチンの原液はJCRファーマ(兵庫)がつくり、容器への充填などの製品化は第一三共(東京)KMバイオロジクス(熊本)などが担う。

現状を鑑みると、とても希望の持てる良いニュースではないかと思った。ただ、その反面、日本国内で生産といってもね…「日本の製薬会社が開発して、日本で製造」じゃないのが寂しい限り。製薬開発では、海外に比べると後進国ということなのだろう。日本の製薬会社は国際的に見ると零細で開発力が無いってことを今回の騒動で突き付けられた気がする。いつの間に国際的競争力の無い国になったんだろう〜、技術立国といっていたはずだが…。

日本のワクチン開発はどうなっているのか。日本の医療やその他研究開発費用については、海外に比べたら低すぎるからなのか。どう表現したら良いか分からないが、優秀な人材は海外企業に行ってしまっているのが現状のようだ。日本人の開発技術が衰えたのではなく、日本人の感覚や教育が衰えたのだと感じる。残念ですが、今はコロナを抑制することが大事なので、アストラゼネカのワクチンについては、EU圏への供給が4割減になる模様に訴訟問題が勃発している最中、利権争いのようなことはやめて、スムーズにワクチン接種が出来る環境を作ってほしいものである。

さらに温度管理が難しいワクチンなので、海外からの輸送コストも問題になっていることから、日本国内で生産に携われる設備があるならば、国内生産の方が管理面からいっても良いことである。国民全員にスムーズな接種ができるように、多くの方々がこのプロジェクトに関わることになるだろう。コロナ収束に向けてワクチン接種の迅速な対応を期待している。

以上