『機械設計技術者を志した原点、サンダーバードも55周年を迎えた!』

『機械設計技術者を志した原点、サンダーバードも55周年を迎えた!』

 2022年1月7日に公開が開始された『サンダーバード55/GOGO(ゴーゴー)』を映画館で鑑賞した。小生が機械技術者を志したきっかけでもあり、原点と言うべき作品で、何といってもメカが凄い。昭和世代にとっては、懐かしい作品である。その作品について少しお話しよう。

1965年にイギリスで、翌年には日本でも放送が開始された、特撮人形劇の最高傑作として名高いTVシリーズ『サンダーバード』である。日本では『ウルトラセブン』をはじめとした黎明期から今日の『シン・ゴジラ』などに至るまで、日本の特撮、ロボット・SFアニメ作品に多大なる影響を与えた伝説的作品が、当時の撮影手法そのままに、完全新作エピソード『サンダーバード55/GOGO(ゴーゴー)』として、2022年に劇場公開&デジタル配信されることになった。

あわせて、オリジナル作品で最も有名な、“ファイブ!フォー!スリー!トゥー!ワン!”のカウントダウンと共に、劇場の大スクリーンに各種メカが映し出された。日本放送開始55周年を祝して発足された「サンダーバード55周年プロジェクト」の目玉企画として現在公開されている。驚くのはノーCGのスーパーマリオネーション技術で制作されていることである。

本国イギリスの熱狂的なサンダーバードファンのクラウドファンディングによって制作された3話のエピソードを、日本公開用に独自に再編集した特別版である。これらの3話のエピソードは当時ラジオドラマとして書かれた脚本をもとに、はじめて映像化されたもの。オリジナルへのオマージュとしてスーパーマリオネーションの伝統的な技術を駆使して撮影され、完全新作として蘇った。

英国TV界の名匠ジェリー・アンダーソンの代表作にして、スーパーマリオネーションと呼ばれる独自の撮影手法を駆使した『サンダーバード』は、人形の独特な動きや、ユニークな近未来的メカデザイン、人形劇とは思えないダイナミックな特撮描写で、TV界の常識を塗り替えたとも言われる金字塔的作品と言ってもよい。これまで、劇場用長編版も2本制作されているほか、2004年には実写版リメイク、2015年には新たにCGアニメーションが制作されるなど、現代まで世界中のファンに愛され続けている。

近年、昭和世代にとって懐かしい作品が続けざまに劇場公開されている。『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』そして『サンダーバード55/GOGO(ゴーゴー)』、来年には『シン・仮面ライダー』と続く。今後の続編が制作されることを期待したい。

以上