2022/04/18
『カレンダーでよく見る大安、仏滅、赤口…六曜の由来は何?』
カレンダーや手帳などで見かけることがあると思う「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つで「六曜」と言われるもの。みなさんの中でも宝くじを買うときは大安の日にするとか、結婚式は大安の日、葬式は友引の日はダメなどと聞かされていませんか?
結婚式など行事の際に気にしてしまう「六曜」。6つ全ての意味や、カレンダーでの並び方がどう決まっているのか、カレンダーを見ながらあまり深く考えたこともなかったが、少し気になったので改めて調べてみた。
そもそも六曜とは何か?
「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つを「六曜」と呼び、現代の日本では、日にちの吉凶を占う指標として利用されている。六曜はもともと中国で「時間」を区切る際に使われていた考え方で、日本に伝承された当初も時間の吉凶を占う指標として用いられていた。
時間を占うものとして使用されていた時代は、太陽が昇ってから落ちるまでと夜が始まってから終わるまでをそれぞれ3つ、計6つの時間帯に分け、それぞれに六曜があてはめられていたと言われている。六曜の「曜」とは星を表した漢字で、星は金(きん=お金)をイメージさせることから、六曜は賭け事のタイミングを決める際によく利用されていたようである。その後、明治時代の暦改正により、現代のような「日」の吉凶を占う指標として利用されるようになった。
六曜には「日」と「時間」の考え方がある。それぞれの六曜には、「日」としての吉凶に加え、一日の時間帯の中での吉凶も存在する。「日」としては吉なものの、一日の「時間」では凶の時間帯が存在することもあるので、両者の考え方を知っておくと良い。その日に「やってはいけないこと」を考えるための指標。意識する場合は、それぞれの日のNG事項を知っておくが好ましいので以下にまとめてみることにしよう。
カレンダーではどう決まる?
六曜が書かれたカレンダーを見ると、1日~末日までどの日にもいずれかの六曜が該当しているのが確認できる。基本的に「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順番でカレンダーに並ぶが、時々「大安」の次にまた「大安」が来るなど、不規則的な順序になっていることもある。この理由は、旧暦の1日にあてはまる六曜が決まっているため。旧暦1月1日と7月1日は「先勝」、2月1日と8月1日は「友引」という風に、前日にどんな六曜が来ていても、旧暦1日になると強制的にリセットされるような仕組みになっているようである。そしてまた、旧暦1日から決まった順序で六曜が並んでいくという訳である。
【参考】2021年新旧暦対照表 http://accent.main.jp/calendar/2021q2.htm
「先勝 (せんしょう)」は「なるべく先まわりして行動する」と良い日とされており、午前中が吉、午後は凶の時間帯となる。
「友引 (ともびき)」は「友人を引き込む」とされている日なので、結婚式の日としては良く、葬式をするのは特にNGとされている。朝は吉・昼は凶・夕方は吉。
「先負 (せんぷ)」は午前中が凶で午後が小吉。先勝は午前中が吉と言われているので先負は午後が吉だと思われがちだが、先負の午後は小吉程度で特に良い時間という訳ではないようだ。この日は「平常を装って吉」とされており、何事も起こらないよう無難に過ごすことがお薦めの日となる。
「仏滅 (ぶつめつ)」は「物が終わる(滅する)日」と言われる。悪い日だと思われがちですが、この日は仏事や別れたい人との別れには良い日と言われている。例えば悪縁を切り、改めて人生をスタートしたいときなどには適していることになる。お祝い事などはこの日を避けた方が良い。
「大安 (たいあん)」は「やってはいけないことが何もない日」のこと。この日は大吉だと思われがちだが、「大いに安し」という意味からかると「特に害のない日」となり、実は「小吉」のような日である。ただし、やってはいけないことや凶の時間帯がない分、結婚式などの長い時間帯で執り行われる行事はこの日にすると良いと考えられている。
「赤口 (しゃっこう)」は、古来より魔物がいると考えられてきた「丑寅の刻(=午前2時~4時)」の時間帯の六曜で、日を占うものとなった今も不吉な日とされている。仏滅が「物が滅する日」であるのに対し、「赤口」は全てが消滅する日と言われており、この日は「大凶」とも言える日であるが、正午だけは吉となっている。
このように調べてみた六曜であるが、実はその信憑性は薄いと考えられている。とは言え「信じる」ことで意識や行動が変わる人が多くいることも事実である。大きな行事などの日は六曜を取り入れることで、より行事が楽しめることもあるし、注意することもできる。そう考えると上手に付き合いながら六曜を意識していくと良いかもしれない。
以上