2019/10/02
食品工場の建設は、生産計画を具現化するため、専門的なさまざまな検討の積み重ねで行われるのが一般的である。
敷地と建物に関する法律への適合や要求されている製造室の規模の検討、ゾーニング、動線計画の検討から、効率が良く交差汚染のない製造室の配置を検討する。さらに内外装をはじめとする多様な部材・資材や細かな部分全般を、食品製造の持つ特殊性を理解した上で選定しなければならない。
食品工場の建物は近年、食品企業における「食の安全と安心」、コンプライアンスへの取り組みへの関心から見ても、生産機械・装置の検討と同程度の重要性を持つと考えられている。そうした中で企業側としては建築の専門家に任せるだけでなく、安全で安心できる工場の実現に向けて、企業側においても専門的な知識を習得した者が指導的な立場で望めるように食品工場に最適な計画・設計を行えるようになることが現在求められている。